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相続税・贈与税について

 相続税というのは亡くなった人の約5%程度しかかからないといわれています。多くの人は相続税とは無縁ですが、相続税がかかるのは幸せだというようなことは決してありません。特に、ご先祖様から引き継いだ財産があり、その財産の中で預貯金が少ないという場合、相続税が払えずに先祖代々の財産を手放さなければならないとう人も少なくありません。
 資産家の方は、ご自身の保有する財産で相続税がいくらぐらいかかるのか、事前にある程度把握し、来るべき時に備えて対策を打ち、心の準備をしておく必要があります。ここでは、相続税・贈与税の基本的なしくみについて解説します。

相続税の計算の仕組みと基礎控除

(1)基礎控除=3千万円+6百万円×法定相続人の数
→ 妻と子供二人の男性が死亡した場合、3千万円+1千8百万円=4千8百万円の基礎控除があるので、4千8百万円を超える部分に対して税金がかかります。
【参考:改正前(平成26年までに相続発生)】 
   基礎控除=5千万円+1千万円×法定相続人の数
(2)法定相続人
親族とは、6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族(民法725条)をいいます。法定相続人は、この範囲内で次のようなしくみで決定されます。
   法定相続人=血族相続人+配偶者相続人
          ↓↓
   第1順位=子(代襲相続あり)
   第2順位=直系尊属
   第3順位=兄弟姉妹(代襲相続あり)
(注意点)
○第1順位がいれば、第1順位止まりです、いない場合は、第2、第3と送られます。つまり、子がいれば、親は法定相続人ではありません。
 ⇒子に贈与したものは、子が先に亡くなっても親に戻ってきません。
○子のない夫婦の法定相続人は、配偶者と親です。親が亡くなっていれば、配偶者、兄弟姉妹です。 親も兄弟姉妹も亡くなっていれば、配偶者、甥・姪です。
 ⇒甥・姪が多ければ、法定相続人が増え、基礎控除が多くなります。
○子に先立たれた親の法定相続人は、配偶者、孫(亡くなった子の)です。
 ⇒孫が多ければ、法定相続人が増え、基礎控除が多くなります。
○ただし、法定相続分(財産の取り分)は、そのようには考えません。代襲相続人は、亡くなった人の取り分を、均等に分けるだけです。
(3)寄与分とは
 相続分は、特別受益者の相続分(=生前贈与された分)の持ち戻し、相続人の寄与分(財産の維持又は増加に特別の寄与をした分)を調整して計算されます。ここで、寄与分とは、「被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加につき特別の寄与をした」ものであり、家族間の扶養や共同生活における通常の協力は、寄与になりませんので注意してください。

計算事例:相続税の計算事例

(1)相続税の基礎控除額と税率
 2億円の遺産がある場合(配偶者と子2人)
 20,000万円−4,800万円=15,200万円
   (配偶者)15,200万円×1/2×30%−700万円=1,580万円
   ( 子 )15,200万円×1/4×20%−200万円=560万円
   ( 子 )15,200万円×1/4×20%−200万円=560万円
 配偶者+子+子=2,700万円
 配偶者が8割、子が1割ずつ遺産を取得した場合
   (配偶者)2,700万円×8/10=2,160万円 ⇒ 0
   ( 子 )2,700万円×1/10=270万円
   ( 子 )2,700万円×1/10=270万円
 相続税の総額=0+270万円+270万円=540万円
【参考:改正前(平成26年までに相続発生)の試算】 
 20,000万円−8,000万円=12,000万円
   (配偶者)12,000万円×1/2×30%−700万円=1,100万円
   ( 子 )12,000万円×1/4×15%−50万円=400万円
   ( 子 )12,000万円×1/4×15%−50万円=400万円
 配偶者+子+子=1,900万円
   (配偶者)1,900万円×8/10=1,520万円 ⇒ 0
   ( 子 )1,900万円×1/10=190万円
   ( 子 )1,900万円×1/10=190万円
 相続税の総額=0+190万円+190万円=380万円
(2)小規模宅地等の減額とは
 有名な特例ですが、限度面積があるので、地方都市や町村部ではそれほど効果はありません。逆に、大都市等、地価がかなり高いところでは効果大です。
   A:事業用地    400u(121坪)が限度
   B:住宅用地    330u(100坪)が限度
   C:アパート用地  200u(61坪)が限度
 貸付事業用宅地との併用の場合には次の算式による調整をします。
   A×200/400+B×200/330+C≦200u

配偶者の税額軽減

 配偶者の税額軽減の適用を受けるには、相続税の申告期限までに遺産分割が整っている必要があります。相続税の申告期限は、被相続人死亡の日の翌日から10ヶ月目の日です。
 (相続税の総額)×(AまたはBのいずれか少ない金額)/(課税価格の合計額)
   A:課税価格の合計額×配偶者の法定相続分
   (1億6千万円未満のときは1億6千万円)
   B:配偶者の実際の取得額
(注意点)
○平均的な基礎控除を4千8百万円とすると、遺産の額が4千8百万円〜1億6千万円ぐらいまでの人は、注意して下さい。配偶者が相続しなければ、課税されます。
○遺産の額が1億6千万円を超えていても、配偶者の相続する額が法定相続分までであれば、配偶者には課税されません。

贈与税の基礎

 基礎控除は1年に110万円あります。これは贈与される方から見た金額です。つまり、配偶者、子2人、孫4人に贈与するとすれば、1年に770万円となります。
 ここで注意すべき点は、毎年の規則正しい定額での贈与は、一括贈与の分割払いとみなされる可能性がある点です。贈与というのは、基本的には単発的な行為ですので、もし数回繰り返す場合には、意識して不規則に行った方がいいでしょう。また、名義預金とみなされないよう、贈与したものの管理はしないようにしましょう。

相続時精算課税制度

 平均寿命が延び、親が親が亡くなる頃には子もかなり高齢化するような現在、親が元気なうちに子供に生前贈与したいと願う方々がふえていらっしゃいます。平成15年から導入された相続時精算課税制度は、2千5百万円までの贈与に対して、贈与税を課さず、実際に相続が発生したときに相続税の計算に含めるというもので、施行以来、利用者数がかなり伸びているようです。
 相続時精算課税制度の利点は、次のようなものがあります。
○生前に、特定の相続人が自分のもらうべき財産を確定できます。つまり、死後にもめることがありません。この点において、遺言よりも確実に、特定の相続人へ財産を移転することができます。ただし、法定相続分を計算する際には、特別受益者の相続分となります。
○収益を生む物件、値上がりしそうな株(自社株)などは、低い金額で相続税評価額が確定するので節税になります。しかし、現実には予測が難しく、特殊なケースでしか節税は実現し得ないと思われます。
 反対に、この制度を使う場合、次の点には特に注意すべきです。
○初年度の申告を忘れると、通常の贈与税が課されます。
○相続まで持っていれば軽減される不動産取得税、登録免許税は、通常の取得と同様に課税されます。
○非課税限度額を超え、相続税の前払いをした場合、何十年後に相続が起こったとしても、利子を付けて返してもらえるわけではありません。
○相続時精算課税制度を利用して贈与された宅地には、小規模宅地等の評価減が適用されません。
 相続時精算課税制度を使うことにより、税金そのものが少なくなるというようなことは、多くの場合ありません。相続が発生するまで待って、相続により子が財産を取得するのと変わらないと考えてください。逆に、相続により財産を取得する際の優遇措置のいくつかは受けられず、その分の税額が割高になる可能性があります。

遺産分割のポイント

(1)遺産の分け方の目安
 遺産の分割は、相続人が話し合って納得すれば、何をどのように分けても構いません。法定相続分に拘束されることはなく、法定相続分は、ひとつの目安にすぎません。
 遺産分割の対象となる財産は、時価で計算して分けます。相続税評価額ではないことに注意してください。また、死亡保険金、死亡退職金は、受取人が指定されているため、遺産分割の対象ではありません。
 一般的に、現金預金、自宅のほか、評価が下がりそうなものは二次相続の対策として、配偶者が相続するのがいいといわれています。子は今後評価が上がりそうな土地のほか、物納に適した土地や、事業用の土地などを相続するといいでしょう。
 なお、平成15年までは、将来売却する可能性のあるものは、譲渡所得の100万円の特別控除を受けられたため、複数で相続した方が有利でしたが、平成16年度税制改正で譲渡所得の100万円の特別控除が廃止されたので、現在は複数の相続人の共有での相続は特に有利に働きません。
(2)遺留分の減殺請求(民法1028条)
 遺留分は、被相続人の兄弟姉妹以外、直系尊属のみ(たとえば親だけしかいないなど)の場合は法定相続分の3分の1、その他(通常は配偶者及び子供)は法定相続分の2分の1になります。
 この遺留分の減殺請求は、相続開始の日から1年以内に請求しないと、時効消滅になります。通常は、相続税の申告期限が10ヶ月なので、その期限内に分割協議が整わなかった場合で、遺留分を侵害するような遺言があった場合には、すぐに遺留分の減殺請求を行うべきです。なお、兄弟姉妹には遺留分減殺請求権はありません。
(3)借金の方が多いとき
 相続放棄や限定承認(=プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続する)は、相続発生後3ヶ月以内に家庭裁判所に所定の手続きを行います。限定承認は手続きが煩雑なだけでなく、税務上、譲渡所得が課されるので一般的にはお勧めできません。
 また、相続放棄を行う場合、法定相続人の全員が放棄の手続きをする必要があります。そうしないと、他の法定相続人が余分に借金を相続することになってしまいますので注意してください。


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